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事実と論理を重んじる人文学者による,絵画史料の解読。その推理過程は,批判者の存在も相まって,スリリングであり,最後の結論に至る部分では,いくつもの伏線から謎が解き明かされる推理長編の結末に通じる爽快さがある。
しかし,絵画史料の分野の専門家にとってみれば,この江戸図屏風の発注者・作者・享受者が誰かというのは大問題なのかも知れないが,専門外の一般読者にとってみれば,新たに解明されたこの結末も,「だから何?」ということになる。 つまり,絵画史料の他に別に存在するさまざまな歴史史料を援用して,その絵画史料を読み解いているだけであって,その絵画史料が新たな事実を教えてくれるわけじゃないでしょ?というわけ。 本書に示されている成果の一部には,文部科学省の科学研究費も使われているとのこと。もしそうなら,絵画史料の読み解きより,もっと実利的に役立つ歴史・社会学研究があるのでは?と思ってしまう。 勝手に国費研究費の仕分けをしてしまった自分でした。 江戸図屏風の謎を解く (角川選書) PR |
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